東京、水道橋駅から南へ徒歩5分。駅前繁華街を抜けたあたり、オフィス街との境に「焼肉 牛しゃ」はあります。

オープンは2022年の8月19日。

立会川(大井町)で「焼肉 しゃ楽」を営む、伊藤正浩さん(ジョイプライド株式会社)の2店舗目のお店です。

コロナウィルス感染拡大による行動規制でここ数年、不安定な経営を強いられてきた飲食業界ですが、

今、ようやく次の挑戦が始まろうとしています。

今回、2店舗目を作ろうと思ったきっかけ、これまでの経緯、新しい店への思いなど、お店を伺い、伊藤さんにお話を伺ってきました。

(2022年8月29日 取材)


  

— 「牛しゃ」は、どんな特徴をもった焼肉店になりますか?

 

今回、事業再構築っていう国の補助金を活用して新しい店舗を作ったんですけど、

当初は「一人焼肉をメインとした焼肉屋さん」っていうコンセプトを立ててたんです。

最終的には一人焼肉がメインというスタイルとは少し違う形になったんですけど、

ゆったりとした居心地の良いお店で、かつ気軽に来られるようなお店、そういうイメージで作ったお店です。

 

あと、通常、焼肉屋さんだとタレとかキムチとかは市販のものを買ったり、業務用に委託したりとかでやられてるところが多いんですけど、うちはそういうのもなるべく全部手作りしてます。

 

今、私44歳なんですけど、19歳から25年、ずっと焼肉屋の業界でやってきたので、目利きっていうような大層なものじゃないんですけど、肉屋さんとの繋がりとか、知識とか経験とかは、ある程度あるのかなと。

なので、その知識と経験で、良いお肉を選別して提供できたらなと考えて、お店をやってます。

 

— 伊藤さんにとって今回の「牛しゃ」は2店舗目のお店ですが、1店舗目の立ち上げから今まで、どんな経緯があったのですか?

 

最初は大井町で「炭火焼肉 しゃ楽」っていう店を出したんです。

ただ、3年ぐらいして都市開発で立ち退かなきゃいけなくなってしまって、それで同じ大井町で移転先を探し始めたんですけど、なかなか物件が出ない。

 

立ち退きの期限も迫ってたし、従業員も雇っていたんで、大井町の近くであれば既存のお客さんもまた来てくれるかなと思って、もう少しエリアを広げて探すことにしたんです。

それで大井町から徒歩15分くらい、京急線の立会川っていうところに移転オープンしたんです。

 

なので、「とりあえずここで再スタートするか」っていう感じ。仕方なくっていう感じもあったんです。

でもやってみたらやってみたで、地元の人に利用してもらえて、下町っぽい感じでお客さんも常連の密度が高い。それで今もその場所でやってます。

2階建ての一軒家スタイルのお店で、炭火ではないので、今は「焼肉 しゃ楽」っていう名前ですけど。

 

— 10年前に大井町でオープンして、7年前に立ち退きになって立会川へ。そこからしばらく1店舗でやってたけど、

今回、ここ水道橋で2店舗目を開いたという流れですね。

 

そうですね。

 

— なんで今回2店舗目を作ろうと思われたのですか?

 

ずっと出店したいっていう気持ちは、あったんです。

ただ、コロナで売り上げがなかなか伸びなかったり、お客さんの入りが制限されたり、営業時間も制限されたりで経営が安定しなかったんです。

 

でも最近になってようやく、多少落ち着いてきたというか、ある程度お店として感染症対策していれば、お客さんも気軽に来ていただけるようになってきてる。

そういうタイミングもある中で、事業再構築っていう国からの補助金、設備の3分の2を補助してくれるっていうのがあって、いい機会かなと思って今回出店したんです。

 

で、なんで山翠舎さんに内装をお願いしたかっていうと、

僕の友だちが以前、焼肉屋を出店したんですけど、その内装を山翠舎さんにやってもらってたんです。新宿御苑の「うしかね」っていうところなんですけど。

 

そこの店主と僕は修行してたところが同じ。彼とは今でも付き合いがあるんですけど、その「うしかね」へ食べに行った時、木をメインにした感じで雰囲気がいい、かっこいいなと思って。

 

で、自分が出店を考えたときに、「どこでお願いしたの?」って聞いたら、山翠舎さん。

「けっこう対応とかもよかった」みたいな話で。一回話を聞いてみようと伺ったら、対応してくれた方もいい感じで。それで山翠舎さんにお願いした感じですかね。

 

— ちなみに今回も物件探しは大変でしたか?

 

すごい大変でしたね。

立会川もいいんですけど、次は下町とかではなくて、もう少し都心部、ある程度オフィスがあって、サラリーマンがいて、平日も土日も見込めるようなところで勝負したいな、っていうのがあって。

 

日本橋、八丁堀、麹町とかでもけっこう申し込みをしたんですけど、焼肉屋さんって煙とか匂いが敬遠されて、たまに掘り出し物件が出ても「焼肉屋さんはダメ」だったりで、なかなか決まらない。

山翠舎の相馬さんと一緒に探してたんですけど、あのときは毎日、いろんな物件サイトをチェックしてましたね。

 

助成金の申し込みもいつまでも期間があるわけではないので、税理士さんにも「そろそろ諦めた方がいいですね」みたいに言われてたんです。

「最後にここを申し込んでダメだったらあきらめましょう」と話してた矢先、ギリギリですよね、オーケーってなって。

— 内装でこだわったポイントはありますか?

 

このカウンターですね。オープンキッチンみたいにしたくて、カウンターを作ってもらって。

あと、煙の匂いが付くのを気にされる方が多いので、椅子の下に荷物を入れられるようにしてもらったんです。隠せるように。

ほかにも、洗い場の台をけっこう広めに作ってもらったり。タレ皿とか取り皿とか、焼肉屋って洗い物がいっぱい出るので。

 

他の施工会社と比較してないので自分では何ともわからないんですけど、けっこういい感じになったんじゃないかなと思います。

 お客さんも、ゆったりして気に入ってくれる方が多いですし。

 

— これからどんなお店にしていきたいですか?

 

失敗はできないですからね。この店をうまく軌道に乗せて、そこから店舗展開していけたらいいなって思ってます。

ある程度歳を重ねたら、ゆっくりしたいなっていうのがあるので(笑)、そこまでは頑張って。

そして、ちょっと早めにリタイア。それでも会社が成り立っているような状況になったらいいな、っていうのは理想としてはありますね。

 

— そのパターンだと、何店舗か展開してオーナーは現場を離れている、というスタイルですね?

 

そうですね。そういうシステムを作れれば。

 

— 今日はありがとうございました。