インタビュー

イタリア語で「小さい」を意味する「PICCOLA」。
 
わずか9坪の小さな“イタリア料理以外”の飲食店です。
 
この「PICCOLA」、実は同じ横浜市のあざみ野にある人気イタリアン「IL BOCCIOLO」のオーナーシェフ関口芳康さんが手がける2号店です。
自分たちが持つ「イタリア料理とイタリアワイン以外の武器」をここで展開しようと、2021年1月6日にオープンしました。
 
狭小空間で描く「非日常の空間」。そのコンセプトはトイレにまで、いや、むしろトイレを筆頭にして作り上げています。
 
そんなこだわりの空間づくりの話から、あざみ野というフィールドに対する愛着、
“イタリア料理以外”という無国籍スタイルになった理由など、
オープン初日の1月6日、お店を訪ね、関口さんにお話を聞いてきました。
 
(2021年1月6日 取材)

— この「PICCOLA」はどんなお店ですか?

ヴェネチアにバーカロっていう、立ち飲み居酒屋みたいなのがあって。
そのバーカロっていうスタイルを内装では意識したんです。立ち寄れるスタンド、みたいな感じですかね。

ここら辺はベッドタウンで、場所がら駅から少し距離があるので、この辺りに住まれてる方がふらっと寄れるようなお店にしようと。
で、小さい店なので「PICCOLA」と名付けました。

 
— 料理もヴェネト州の料理を出す?

というわけではないんです。むしろ反対で、各国の料理を出そうかなと。
1号店(「IL BOCCIOLO」)がイタリアンで、ワインもイタリア縛り。
なので、こっちはイタリア以外のワインをメインで取り扱って、料理もエスニックであったり。

 
— 無国籍?

はい。いろんなことをやっていきたいなって思ってます。
 
で、このあざみ野に住んでいる人たちに喜んでもらえたらと。
 

— 無国籍料理のお店ということですけど、いろんな無国籍料理のお店がある中で「PICCOLA」はここが違うっていうのはどんな点ですか?
 

まずは「イタリア料理以外の無国籍」っていう考えですかね。
 
というか、他所でインプットしたイタリア料理以外の技術をここでアウトプットできたら、ってことなんです。
 
基本的には1号店とは被せたくない、お客様を奪い合うようにはしたくないんですね。
であれば共存共栄、相乗効果を生むところを狙って、こうなったっていう。
 

— 1号店の「IL BOCCIOLO」をオープンさせて3年半。
ついに2号店をオープンさせたわけですけど、その経緯にはどんなものがあったんですか?
 

もう1号店を立ち上げた時には、2号店目もやろうと内々では思ってて。
 
それで、物件ありきだったんです。同じこのあざみ野でやりたかったので。
 

— 同じあざみ野で、っていうのはどういった理由で?
 

お客様を囲いたいっていうことですね。
1号店についてくれた知ってるお客様を喜ばせたいっていう気持ちがあったので、同じ街がいいなと。
 
イタリア料理以外、イタリアワイン以外の武器も僕らにはあったので、
2号店を出した暁にはその武器を使いたいっていうのもあって。
 

— なるほど。ちなみにこの「PICCOLA」の店作りでは、どんなところにこだわりましたか?
 

いかんせん9坪っていう狭い店なので、どうやって居心地をよくするか、
かつ、どうやって非日常の空間にするか、っていうところですね。
 
一番こだわったのはトイレなんですけど、もうデザイナーさんが天才的なセンスで。
 

— 難波さん?
 

難波さんです。
いろんなアイデアを出してくださって、そこに予算の許す限りですけど、こういうかっこいい店ができたんです。
 

— そもそもなんでトイレにこだわろうと?
 

トイレが綺麗な店じゃないと嫌じゃないですか?
 

— はい。
 

しかも狭い店でトイレが綺麗じゃなかったりしたら、すごいネガティブだなあっていうのがあるんで。
 

— なるほど。
 

じゃあそこをポジティブに変えるには、こだわるしかないなと。
非日常的な空間で、かつ客席とはまた違った空間っていう。

 
— あとほかにこだわったところはありますか?
 

お店の色合いであるとか。入り口のアーチの部分。
 
1号店は2Fなんですけど、ここは1Fの角地で視認性がすごくいいところなんで、外からの見た目であるとか。
 
あと、自分が料理をやる人間なので、
店の狭さに比してキッチンはけっこう広めにとってて、設備とかもけっこう充実してるかなと思います。
 
売上を上げようとすると、客席をどう多く取るかっていうことになるんですけど、
それでも動きやすいようにキッチンを広めに取ったりとか。
 
15席くらいのお店なんですけど、フライヤーを導入したりとか、
動き方、動線っていうところがけっこう調理場目線であるのかなと。
 

— 1号店の「IL BOCCIOLO」を立ち上げて3年半ほどで2号店がオープン。順調ですね。
 

順調と言えば順調ですね。
 

— それは1号店のときから自信がありました?
 

自信はありましたね。
 

— そこにはどういう理由があったんですか?
 

どうしてでしょうかね。
(独立する前の)前職が隣の駅にあるお店で、
そこで料理長をやらせてもらったときに、ある程度の結果を出せたってことで、ですかね。
 

— なんとなく見えたってことですね。
 

こういうふうにやって、こういうふうにやると、ああ、こういうふうに返ってくるんだなっていう。
 そういうリアクションをまあ肌感覚で理解できたので。

あとはもう数字を結びつけていくっていうことだったので。
 

— これからどんなお店にしていきたいっていうイメージはありますか?
 

まずお客様に「このお店があってよかったなあ」って思われること、ですかね。
 
本当に喜ばせることを徹底してやっていきたいですね。

やっぱりお店は料理とサービスと空間で成り立ってると思ってるので、
いい空間、かっこいい内装がこうしてできたんで。

あとは料理とサービスをどういうふうに頑張っていくかっていうことを突き詰めていきたいなって思ってます。


— 今日はありがとうございました。