インタビュー

埼玉県、東大宮駅前通りの横筋にある「Chinese Dining RYANPAO」。

都内有名ホテルで料理長を務めたシェフの岸本良平さんと、中国酒類鑑定士の資格を持つ奥さんの君枝さんが、二人三脚で営むお店です。

 
街場中華の多い東大宮で、本格中華を味わえるお店として2018年4月にオープンしました。

 
当初は宣伝をしなかったため、お店の存在をなかなか知ってもらえず苦労したそうですが、

着実にリピーターがつき、2年目以降、順調に成長を続けています。
 

自分のお店を持ってから、

「いろんなものの見方や気持ちが変わった」と話す良平さん。それはなぜか?

オープンから2年半が過ぎた2020年の11月、お話を伺ってきました。
 

(2020年11月25日 取材)



— どういうコンセプトで、どういった個性を持ったお店ですか?



岸本君枝さん(以下、君枝)

コンセプトは「木のぬくもりのある心休まる空間で、本格中華を気軽に楽しみ笑顔になれる店」です。


岸本良平さん(以下、良平)

を、目指してる、という感じです。




— 本格中華っていうことは、中華のお店でずっと料理人をやられてきた?


良平

そうですね。

正確にいうと、ホテルが2つと、一般の街場の飯店っていうのが3つ。

最後がホテルで、そこが一番長くて、20年やってました。




— 最初はどこから始まったんですか?


良平

最初は、もうなくなっちゃったんですけど、上野の「リトルホンコン」っていうすごい美味しいお店があったんですけど。




— それは何歳の時ですか?


良平

18歳、高校卒業してから入ったんで。

そこからずっと中華一筋なんで、もう36年になりますかね。




— いつかは自分の店を持とうと決めてたんですか?


良平

そうですね、ある程度ありましたね。

最初は料理長を目指してたんですけど、料理長にもなれたし、家も買って地元もできてるし、自分の地元でもともとの夢でもあったお店をやろうと。

そしたら彼女も「やろうやろう」ってなったので。


君枝

わたしは最初に彼と結婚したときに「お店をやれたらいいなあ」と。

そのころからフワっとしたものだけど、ありました。




— 奥さんも同じ職場で、旦那さんと知り合われたんですか?


君枝

昔、バイトしてたときに彼のお店に行ったことがあって、それで知り合って。




— さっき本格中華っておっしゃいましたけど、本格中華にもいろんな料理人がいると思うんですけど、岸本さんの作る中華の特徴っていうと?


良平

特徴、なんだろうね(笑)。


君枝

特徴はやっぱりホテルの料理ですよね。

地元(東大宮)のみなさまには、ときどき「値段が高い」と言われることもあるんですけど、街中華とは別の料理なんです。

街中華でないものを、街中華の多いこういう場所でやるっていう、そのあたりをどう伝えていけるか。


良平

お客さんによく言われるのは「優しいお味ですね」って。

(今の街場によくある)味が濃くて油がぎっしり、カロリーがドンとある「中華!」っていうのではなくて。

麻婆とかそういう料理もあるんですけど、それ以外は油はそんなに感じないので、女性の方や高齢の方にも受け入れていただいてますね。




— 街中華ばかりの場所でホテルの中華をやるっていうのは、可能性があって面白いですよね。


そのあたりを理解してくれる地元のお客さんは徐々に増えてきてますか?


君枝

リピーターの方が多いことは確かですね。

「ときどき値段が高いと言われる」って言いましたけど、リピーターの方たちは、

逆に「ここの料理はコストパフォーマンスが非常にいい」と思ってくださってるんです。

お客様でも分かれるんですよ。「高い」っていう方と「非常に安い」っていう方と。

ホテルの本格的な中華料理を出されているお店とかを知っている方なんかには、「むちゃくちゃ安い」って言われるんです。


良平

「やってけるの?」って言われるぐらい(笑)





— オープンから2年半やられてきて、どうですか?


良平

自分の店を持って良かったなあと思うのは、人との出会いですかね。

それまでは、なんて言ったらいいのかなあ、「生きていくことは戦っていくこと」みたいな感覚があったんですけど、

自分で店をやるようになってからは、ほんと、いい人がたくさんいらっしゃるっていうことを身に沁みて感じてまして。

ほんとに、日々感謝の気持ちでいっぱいで仕事してますね。




— 僕もその感覚は少しわかる気がするんですが、それは、独立すると特にリアルに感じることかもしれないですね。


だって、岸本さんがやっているこの店がいいから、岸本さんの料理が食べたいから、っていう人が、このお店に来るっていうことですもんね。


良平

そうです。なんか、いろんなものの見方や気持ちが変わりましたね。

それが店をやって一番良かったなって思うところですね。

いろんな人に知り合えて。いい人ってたくさんいるんだな、それがわかった(笑)。


君枝

独立しなかったら、わからなかったですよね。


良平

わからないね。

独立じゃないと無理でしたね。




— 東大宮でオープンしたのは何か理由があったんですか?


良平

これは単純に家が近いからですね。

それまではほぼ都内で働いてたので、通勤で一時間半近くかかってたわけだけど、

独立すると電車に乗って通うっていうのは無駄なので、最初から地元の駅の近くで探しましたね。




— 東大宮っていうのはどんな街ですか?


君枝

都内に通勤する方たちのベッドタウンで、駅を降りたらまっすぐ家に帰られる方が多いところ。


良平

駅前でもあんまり人通りが多くなくて。駅から降りたらすぐバスに乗るか、駐輪場で自転車に乗って家に帰るか。

だからオープン当初はもう、ぜんぜんですよ。

これはもう、ダメなんじゃないかっていうぐらい(笑)。


君枝

一年ぐらいはほんとにダメだった。

わたしたちがそこを分かってなかったから、むしろ「あんまりいっぱい来られても、お断りしなきゃいけないから」って最初は思って、宣伝もしてなかったし(笑)。


良平

で、いろんな人がいろんなことを言うから、自分たちのコンセプトも揺らぎまくるし。

「もう、どうなんの…?」みたいな感じに追い込まれてましたね。




— それが何とかなったのは、いつぐらいから?


良平

去年です。「リビング埼玉」っていう地元のメディアに取り上げられたんですね。

それでお客さんが来てくれたんで、「あっ、宣伝ってすごい必要なのかもしれない」と思って。

自分たちも少しずつFacebookやら、地方紙の広告とかをやり始めて。

そしたらアサヒビールさんからの紹介で、ラジオでも紹介してもらえることになって。

そこからテレビ埼玉の取材も来て、節々でメディアに紹介してもらえるようになって。




— ただ知られてなかった、っていうことだったんですね(笑)


良平

そう。それでも今も、まだ全然だと思うんですよ、

— そういえばさっき外観の撮影をしてたら、前を歩いてたおばちゃんが僕に聞いてきました、「ここ、なんのお店?」って。


君枝

(笑)




— 「中華のお店ですよ」って言ったら、「最近オープンしたの?」って。


良平

ほんとにそんな感じなんですよ(笑)。


君枝

でもそうやって節々で非常にラッキーなことがあって。

こんなコロナの中ではあるけど、わたしたち、まだ発展途上だと思うので、


良平

3年目、ダーンと行くはずでしたよ。それなりの手応えは2年目が終わった時点であった。

去年の暮れとかは売上もだいぶ上がってきてたので、
「これは来年は行くな」っていう感じだったんですけど、そこにコロナが来ちゃった。

でもコロナのおかがでいろいろ考える時間が取れたので、それはそれで前向きに考えてますね。




— ちょっと話変わりますけど、山翠舎に内装を依頼した理由はどんなところにあったんですか?


良平

彼女が、テレビで山翠舎さんが紹介されているのを見て。

そのときカウンターか何かを見て、すごい良かったと。


君枝

もともと古木とかそういうようなお店、すごく好きだったんですね。
 

(自分たちのお店を持とうと思うのだけど)一向に話が進まない時期があって。「どうするの? 早くやらないと時間の無駄だよ」

って言ってたときに、ちょうどテレビで山翠舎さんを見たんですね。そしたらすべてのことをやってる。しかもそこに木が加わって、




— 「すべてのこと」っていうのは、工事だけでなく、設計も一貫でっていうことですね?


君枝

そうようなことです。

そのときテレビで紹介されてたカウンターが素敵で、しかも「えっ、その価格でできるんだ」っていう、


良平

その話を僕が彼女から聞いて、すぐ山翠舎さんに電話したんですね。

そしたら、「じゃあ説明会に」っていうことで伺ったら、


君枝

すぐに、次の、次の日だったか。速攻だったんですね。


良平

それで(社長の)山上さんが来てくださって、一緒に話をさせてもらって、「いいね」ってことになって。

そこから話はバッと進んでいったっていう。




— 実際施工して、こだわったポイントやお気に入りのポイントはどんなところですか?


良平

僕はカウンターも気に入ってますけど、ここの木を(梁のように)入れてくれたのが、いいなあと。

みなさん、「お店の作りがすごくいいね」って言ってくださいます。




— 最後に、これからどんなお店にしていきたいですか?


良平

やっぱり美味しいものは人を笑顔にする力があると思ってるので、ぜひみなさんが笑顔になれるよう、

自分も精進して美味しいものを作り続けていきたいなと思ってます。

— 今日はありがとうございました。



お店の紹介

レセプションの日のスペシャルコースで食べたお料理の一部の写真。
 
本格的で上品なお料理は、心もお腹も満たしてくれる美味しさです。彩りも豊か。メニューの一部は小皿で対応!おひとりで来たときにも色んな味が楽しめます。(写真は4名分の大皿使用です。)
北京風の中華をベースにした料理は、こってりしすぎず体にも優しい味。

本格的な料理ながらも、東大宮の町の価格帯に合わせた金額感で楽しめるので、コストパフォーマンスが高いです!

「リャンパオ」は、店主のお名前の「良(リャン)」と、包むという意味の「パオ」という音からとった店名。

様々なメニューがあり私たちはこの日食べる前に満腹になってしまいましたが、店主がお店で丁寧に包み蒸したてを提供してくれる「RYANPAO特

性シュウマイ」もおすすめメニュー!ぜひご賞味下さい。

(デザイン営業部 酒井
お店に入って正面の腰壁には、ずらりとお酒のボトルが並びます。

女将の君枝さんはお店のオープンに合わせ、FBO認定中国種類鑑定士の資格を取得。

お料理だけでなくお酒も食事の楽しみ!という方も多いですよね。中国酒を飲み慣れない方も、お気軽に女将の君枝さんにお声掛けして、

お気に入りを探してみて下さい。

ワイン酵母仕込の純米酒など、珍しい日本酒の取扱もありますよ。

(デザイン営業部 酒井)